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今年の冬も、ミリタリーブームが継続中。
コーディネートにワンアイテム加えるだけで、簡単に旬顔が叶うミリタリー系のアウターをお探しの方も少なくないはずだ。ところがミリタリー系アイテムは、そのスポーティーなルックスゆえに、選び方を間違ってしまうと少し子供っぽい印象になってしまうこともしばしば。
とりわけ「MA-1」のように丈が短いボマージャケットなどは、全身バランスをキレイに見せるのが難しい。
そこでおすすめしたいのが、ロング丈のアウターである。
大人男子を格上げしてくれるミリタリー系アウター/コートを特集する。



トレンチコートでワンランク上のカジュアルスタイルに 

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ミリタリーアイテムという言葉がピンとこないほどに“トラディショナル”なアイテムとしてその地位を不動なものにしているトレンチコート。ビジネスシーンにおいてはおなじみのアウターでもあるが、普段使いのカジュアルコーデにONすると新鮮な印象を発揮してくれる今期イチオシのアイテムだ。 エポレットやガンフラップ、そしてステッチが施された太めのベルトといったクラシカルかつトラッドなディテールが、カジュアルなアイテムとほどよい蜜月関係を生み出し、抜け感がある、大人コーデを作るのに最適だ。

ただし気をつけたいのは、あくまで細身のシルエットを意識すること。ボトムにはデニム・スラックスのいずれを合わせてもOKだが、こなれ感を出すには可能なかぎりスリムな印象にまとめあげたい。

また、インナーにはパーカーやTシャツなどきわめてカジュアルなアイテムを重ねても絵になるし、シャツ×カーディガンのような大人っぽいスタイルも上品に決まる。襟のように左右の前端を反らせる着方が一般的だが、トップまでボタンを締め切ればシャープな顔立ちになるし、フロントのボタンを開け放すラフな着こなしも今年っぽくておすすめだ。

「M-51」や「N-3B」はできるだけ上品なスタイルで

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通称「モッズコート」と呼ばれる「M-51」や、毛皮のフードとナイロン素材のコントラストが印象的な「N-3B」も、大人が着こなしやすいミリタリーアイテムだ。「M-51」は、フード付きのいわゆるフィールドジャケットで、裾の後ろが燕尾服のように先割れした「フィッシュテール」を特徴とする。ファーやライナーが脱着できることが多いため、季節に応じた着こなしに対応する。他方の「N-3B」は地上勤務隊員用のフライトジャケットで、フラップボタンや比翼の前立てなど、一見してミリタリーアイテムとわかるディテールがあちこちにあしらわれ、防寒性にもすぐれる冬の定番アウターだ。

いずれもトレンチコートとは対極にあるカジュアルな印象が特徴だが、それゆえに合わせるアイテムはキレイめの物がおすすめだ。ボトムにはデニムよりもスラックス、トップスもスウェットなどのラフな素材感よりもシャツにカシミアのクルーネックセーターを合わせる方が大人っぽくまとまりやすい。足元はスニーカーではなく、断然レザーシューズがいいだろう。

また、「M-51」「N-3B」いずれもボリュームがあり、コーデの印象を決めてしまう力強いアイテムだ。カラーもカーキやブラックなどダークカラーが中心なので、寒いからといってフロントを閉め切ってしまうと、印象が暗くなってしまう。開けはなして、インナーでうまくカラーを差しつつ華やかさを意識したいところだ。

着こなしかたとしては、両手をポケットにしまい込んでしまうのではなく、上質なウール素材や部分的にレザーを使ったグローブを合わせると、さらに大人っぽい雰囲気に仕上がる。

まとめ

もはや本来の文脈を離れ、男臭い印象はずいぶん薄れたとはいえ、ミリタリー系アウターを大人が着こなす上でもっとも大切なのは“上品さ”だ。その意味では、どうしても軽やかな印象が前に出すぎるショート丈のアウターよりも、比較的大人びたキレイめのシルエットに仕上がってくれるロング丈が、着こなしやすさの面で優れていると言えるだろう。ロング丈のコート/アウターを使った大人ならではのミリタリーコーデ、ぜひ楽しんでみてはいかがだろうか。