仕事でいつもスーツをまとうビジネスマンなら、オフの日ぐらいは軽やかで楽チンなスタイルを楽しみたいと考える方も多いはずです。ところが、セットアップと一口に言っても、トラッドなジャケットスタイルから、デニム・オン・デニム、そしてジャージ素材まで、楽しめるスタイルは実にさまざま。そして何より、上下一揃いのセットアップほど、着こなしが簡単で、しかもおしゃれな装いが楽しめるスタイルというのもそうありません。カジュアルシーンでこそあえて取り入れたい、大人のセットアップについて取り上げます。 flex_slide01

そもそもセットアップとは?

セットアップとは、本来「上下一揃い」のこと。いわば着こなしやコーディネートに関する言葉であり、ナポリやロンドンのサヴィル・ロウで伝統的に培われてきた仕立て服を源流とするスタイルを指す「スーツ」とはそもそもカテゴリーが異なり、比べること自体に意味がありません。「上下一揃い」という意味では、スーツもセットアップと言えなくもないし、セットアップで購入したジャケットとパンツは、側から見れば、いわゆるスーツとなんら変わりはありません。 ところが、例えばデニムジャケットにデニムパンツを合わせたスタイルのことをスーツと呼ぶのには少し抵抗があります(本来の「スーツ」は「一揃い」という意味なので、間違いではないのですが)。つまり、とりわけ国内では、「上下一揃い」の中でも、カジュアルよりのスタイルのことをセットアップと呼ぶのが習慣になっているようです。

毎日でも取り入れたいセットアップのメリット

セットアップをカジュアルシーンに積極的に取り入れるメリットは大きく二つあります。まずは、上下を異なったサイズで購入できるということ。スーツを購入する際、体型によっては、パンツがMでちょうどいいのだけど、ジャケットはSじゃないと肩が落ちてしまうと感じたことはありませんか?セットアップなら、上下それぞれ好きなサイズをチョイスすることができるから、ジャストサイズが叶うだけでなく、トレンドに合わせて、あえてジャケットをワンサイズを大きくしてビッグシルエットを楽しむなんてことも可能というわけ。狙ったサイズ感が得られるだけで、着こなしが格段によくなるものです。 セットアップのもう一つのメリットは、コーディネートが楽なこと。上下が決まっているわけですから、ジャケットスタイルならあとはインナーと小物類をチョイスするだけ。ジャージ素材でスポーツスタイルをつくるなら、あとは足元だけ考えればいいことになります。しかもセットアップの場合、上下で使用するカラーは1色のみ。アクセサリーや帽子、靴などの小物で色をプラスしても雑多な印象にならないため、全体の統一感を維持しながら、より洗練されたおしゃれを楽しむことができます。 9849404894131

誰でも簡単に及第点!セットアップのコーディネート

セットアップと言えば、真っ先に思い浮かぶのが、同素材のジャケットとパンツを合わせたカジュアルなスタイル。ほどよくドレッシーできれい目な雰囲気がつくれるのが特徴です。色選びはブルー系やグレー系など無難なカラーでも重たくならないから、好みのものをチョイスすればOK。素材は、ウールやリネン、コットンなどの天然素材が一般的ですが、ポリエステルやナイロンを使った、軽やかな素材を選んでも楽しそうです。 インナーには、真っ白いTシャツやボーダーカットソー、ポロシャツなどのニットを合わせてもいいし、シャツを持ってきても様になります。色はあまり鮮やかではないものがベター。白やグレーが使いやすいですが、あえてジャケットと同じ色を合わせてワントーンコーデを楽しむのもいいですね。 足元にはモカシンなどカジュアルな印象の革靴が最適。ちょっと抜け感のあるスタイルに挑戦するなら、スニーカーを合わせてもおしゃれです。ただしスニーカーを選ぶ場合は、パンツと同系色のものがおすすめ。足元でコントラストをつくってしまうと、アクセントが強すぎて、全体のバランスを損ないかねません。

まとめ

カジュアルシーンにぜひ取り入れたいセットアップについてご紹介してきました。大人びた雰囲気が簡単にまとえて、コーディネートが楽チン。また、これまでちょっと使いづらかった、アクセサリーや帽子などの小物を使ったワンランク上をいくスタイルに挑戦するのにもうってつけです。オフだからこそ楽しめる、洗練された着こなし、ぜひお試しください。